芝はとてもデリケート。芝を張る時期や丁寧なお手入れをしないと、キレイな芝生にすることは難しいです。しかし、芝に関する知識を知ればご自身で自宅の庭をキレイな芝生に生まれ変わらせることも可能です。
今回の記事では芝を植えるための最適な時期をお伝えします!芝に適した植える時期や品種による違い。また、芝の張り方やお手入れ方法まで解説していきます。こちらをぜひ参考にし、キレイな芝生の状態を保ちましょう。
芝張り時期はいつがベスト?作業前に確認しよう!
芝には時期や品種、庭の環境などによって植えることのできる芝とできない芝があります。植える前にどの芝を植えるのがよいのか。またどの季節に植えるのがよいのか確認していきましょう。
適切な時期に植えないと芝は順調に育たず、想像とは違う芝の外観になってしまったり、順調に芝が育ったりしない結果につながってしまいます。
適切な芝張りの時期
芝を植えるのに一番適した季節は春です。3月~5月、春の時期は芝の根の活動が最も活発になる時期。そのため、これから芝を植えたいと考えているかたは春先あたりから準備を始めるのがよいでしょう。
また、春に芝を植えた後には梅雨の時期が訪れます。梅雨の時期は芝の成長に必要な水分が雨から補給できるため、芝を植えてからの生育を順調に楽しむことができるでしょう。
ただ、芝の品種によっては春以外の季節に植えたほうがよいものもあります。芝生の種類を確認して植える時期を確認しましょう。次の章で芝生の種類などを詳しくご紹介します。
芝による最適な植える時期の違い
芝には大きく分けて2種類があります。日本型の「日本芝」と西洋型の「西洋芝」です。これら2つの芝の違いは、種まきの時期や適した生育環境です。
・日本芝
日本芝は寒さに弱く、暖地型の芝といわれています。気温は20℃~30℃が適温で、種まきができる時期は3月~9月の比較的温度が高い時期です。なかでも最も適した時期は5月~7月。日本芝は、夏の気温が高い時期に水やりをたっぷりとおこなうことで順調に生育します。
日本芝は温度が高い環境を好みます。そのため、気温の下っていく秋に種まきをするのは避けましょう。また、冬の時期には見ためが茶色くなり、枯れた状態になるのも特徴です。
・西洋芝
西洋芝は寒地型の芝で、日本芝よりも寒さに強いといわれています。西洋芝の適温は15℃~25℃で、種まきに最適なのは春・秋となります。西洋芝は日本の高温多湿な環境と相性が悪いため、夏の時期の種まきは避けましょう。
西洋芝は年間通して緑を保つことのできる品種です。とくに寒い地域にお住まいのかたには適当な品種といえるでしょう。
芝をキレイに張る方法をマスターしよう!

芝を時期や地域に合わせて選んだら、次に取り掛かるのは芝を張ること。しかし、ひと口に芝張りといっても芝張りの方法にはいくつか種類があります。
まずは、芝の貼り方を決めよう!
芝張りの方法は大きくわけて3つ。「ベタ張り」「目地張り」「市松張り」があります。
・ベタ張り
ベタ張りは全面張りともいいます。ベタ張りは芝を張る方法のなかでも最も簡単な方法で、庭の全面にまんべんなく芝を敷きつめる張り方です。芝を隙スキマなく単純に並べるだけなので簡単ですが、一方で注意したいこともあります。
ベタ張りの張り方で注意したいことは、境目が同じにならないようにすることです。同じように並べてしまうと芝の間に1列の隙スキマができてしまいます。そのため、ベタ張りをするときは、芝を列ごとに半列ずらすように設置していきましょう。ただ、ベタ張りはたくさんの芝が必要になるので、費用がかかるというデメリットがあります。
・目地張り
目地張りは、芝の間隔を数センチずつ空けて芝を張る方法です。芝を張った当初はスキマから土が見えてしまいますが、芝のスキマは芝が育つにつれて見えなくなります。目地張りは芝の量もベタ張りに比べて少なく、費用はベタ張りの3分の2程度におさえられます。
目地張りのデメリットとしては、芝が育つまでの間はスキマから土が見えることです。芝が育つまでは我慢が必要ですね。
・市松張り
市松張りは芝張りの方法のなかでも最も経済的な方法です。芝の間隔をひとつ分空けて設置していきます。「芝→土→芝」の順になるのでその見ためはまるで市松模様。しかし、芝が育てば土の部分まで芝になるので、最終的には芝一色になります。
市松張りのデメリットは、目地張り以上に見た目が整うまでに時間がかかることです。しかし芝にかかる費用はベタ張りの約2分の1。費用を抑えて芝を育てたいかたにはオススメの方法といえるでしょう。
キレイに芝を張るポイント
きれいに芝を張るためには設置してから「目土散布」をおこないましょう。目土とは芝のうえやスキマにまく土のことです。目土散布をおこなうことで芝を庭に定着させることができるでしょう。
目土を全体に均等にまき、ホウキでならした後、上からスコップの背などでおさえて固めます。また、目土散布の後には全体に水をまきましょう。水の量は土が湿るくらいまでしっかりとおこなうのがポイントです。2週間くらいは乾燥しないように、毎日散水をするとキレイに芝が成長します。
芝を張った後はどうしたらよい?
芝は張った後にも適切な手入れが必要です。芝の手入れをしないと、雑草が伸びてきたり、枯れてしまったりする原因になります。芝を長く楽しくためには、芝張りの時期や張り方だけでなく、芝を張った後のお手入れも大切です。
お手入れ方法
芝のお手入れ方法は大きくわけて4種類。「芝刈り」「水やり」「目土」「エアレーション」です。
・芝刈り
芝刈りは雑草を取りのぞいたり、芝の草丈を整えたりする役割があります。夏あたりの暑い時期には週に1度のペースで刈込みが必要になることもあります。
芝刈りは手作業でおこなうこともできます。手作業で芝刈りをするときは剪定バサミやバリカンを使います。しかし、範囲によっては芝刈り機を使う必要もあるでしょう。また、刈込み作業後は、必ず刈った芝を回収するようにしてください。
・水やり
芝は水がないとキレイな緑色を保てません。そのため、春や秋には週に3~4回程度を目安に水やりを。夏は基本的に毎日おこないますが、猛暑が続くときは1日に2回水やりが必要になることもあります。
水やりをする時間は気温の低い朝と夕方がよいタイミングです。昼の暑い時間に水やりをすると芝が蒸れてしまいよくありません。水やりは地中の根に届くくらいの水でおこないましょう。
・目土入れ
目土入れは発芽を促進したり、密度の濃い芝にしたりするために必要な作業です。また、施肥の効果もあります。目土に肥料を混ぜておこない、芝に施肥をすることでより元気な芝に育てることができるでしょう。
目土入れは数年に1度でも大丈夫なお手入れです。目土用の砂を利用し、ふるいにかけて芝の全面にまんべんなくかけましょう。また、目土入れの後はたっぷりと散水をしてあげてください。
・エアレーション
エアレーションは芝生に穴を空け、土に酸素を補充する作業です。理想は月に1回おこなうことです。しかし、難しい場合は一年に1~2回程度を目安にしてもよいでしょう。芝が休眠している時期にエアレーションをする必要はありません。
エアレーションは土に酸素を補給して芝の状態を改善したり、古い根を切ったりする効果があります。エアレーションは専用の器具が販売されていますので、芝のためにもホームセンターなどで購入しておきましょう。
こまったときは業者に依頼しよう!

芝張りの時期や方法、草丈のお手入れなど。芝を植えたり、育てたりすることはご自身でも十分可能です。しかし、芝はとてもデリケートなものです。植える時期を間違えるだけで想像どおりの芝生をつくれないこともあります。
芝のことで困ったときは専門業者に依頼するのも方法のひとつです。専門業者に依頼することでどんなメリットがあるのかを紹介します。
土地の環境に適した種類・張り方で施工してもらえる
芝張りの専門業者は芝のことを熟知しています。ご自宅の環境に合わせた最適な芝の種類や張り方を相談・提案してもらうこともできるでしょう。また、芝を植えてからの管理方法や困ったときの相談、アフターフォローも安心です。
よい業者の選び方とは?
芝張りを専門業者に依頼するときはまず、無料で見積りを出してくれる業者を選ぶのがよいでしょう。また、施工中に追加の料金が発生することがあるか、事前に確認しておきましょう。いくつかの業者に見積もりを依頼・比較するのもよいかと思います。
専門業者の公式サイトがあれば業者の施工例や施工実績を確認しましょう。また、お客様クチコミを見て評価のよいところを選ぶのもよい方法ですね。
まとめ
芝生がある庭には憧れます。芝は時期や種類を選び、張り方も適切におこなえばご自身で育てることも可能です。また、芝をキレイにキープするために日頃のメンテナンスを心がけるのがよいでしょう。
しかし、芝はデリケートなもの。試してみてもうまくいかなかった。いろいろ試してみたけど効果が感じられない。そのようにお考えでしたら専門業者に依頼することをおすすめします。
芝の特徴やお手入れ方法を知ることで、ご自宅の雰囲気がガラリと変わります。興味のあるかたはぜひ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?